敷金償却の消費税について

皆さんは「敷金償却」という言葉をご存じでしょうか。敷金は知っている方が多いと思いますが、敷金償却は馴染みのない言葉ではないでしょうか。今回は、敷金償却の定義や消費税について説明していきます。

敷金とは何か

最初に、敷金についておさらいしておきます。敷金とは、家賃滞納した場合の支払いにあて、そして物件の原状回復するために入居時に担保として大家さんに支払う費用のことです。退去時に、物件が傷ついていなくてさらに家賃滞納をしていなければ、一部や全額に近い金額が返金されることもあります。

敷金償却とは何か

次に敷金償却を具体的に説明していきます。敷引きのように、入居者から預かった費用を返金しなくても良いとされています。この場合の費用には、原状回復の費用を差し引く方法と、保証金として何割かを差し引く方法の2つに分類されます。

消費税について

もともとは消費税という名称ではなく、物品税として贅沢品に関して課税されていました。それを見直し、平成元年4月に消費税が制定され導入されました。当時は3%の税率でしたが、徐々に税率がアップし、令和元年10月には10%となりました。私たちの生活にかかせない食料品(外食は含みません)に関しては、軽減税率8%となっています。

償却金はどの程度を差し引かれるのか

次に、償却する場合の費用としては、どのくらいまで差し引かれるのか相場の目安を説明します。相場は物件の築年数や退去時の物件の状態によって異なりますが、敷金が家賃の1カ月分とされている場合、条件によってその60%程度が償却する費用の相場となります。そして、償却額については、特約付き契約において高額でなければ有効とされています(家賃の2.5~3カ月分までの目安)。

敷金償却に対する消費税の有無

次に、敷金償却の場合の消費税について説明していきます。一般的にアパート・マンションなどの賃貸物件の家賃には、消費税はかかりません。この場合は、用途によって異なってきます。居住用の場合は非課税となり、店舗や事務所などといった事業用の場合は課税対象となります。

記載方法について

課税対象となる償却金はどのように帳簿に記載すれば良いのでしょうか。償却金が契約時に特約によって定められている場合、帳簿には「長期前払費用」という項目で消費税を含めた金額を記入します。

償却金の計算方法について

特約で定めている場合の計算式の例をあげてみましょう。償却費用を1カ月分とした場合に、毎月の家賃が10万円で敷金が家賃の4カ月分(40万円)の場合についてです。長期前払費用=10万円(償却費用)×0.1(消費税)=1万円で消費税を含めた償却費用は合計で11万円です。この計算式から分かる様に、長期前払費用はこの場合11万となります。

敷金償却の勘定項目について

敷金償却の勘定項目は次の3つです。敷金が返金される場合は「預り金」「現金・預金」となります。一方償却が決まっている場合には、大家さんの収入となるので「売上」という勘定項目に仕訳されます。

まとめ

今回は、敷金償却について説明しました。基本的に居住用の場合は、消費税はかかりませんが、事業用の場合には消費税が課税されます。