敷金を預ける時と返還された時の経理上の会計処理方法は?

事業用として借りた物件の敷金を支払った時、経理上の手続きで迷いがちなのがどのような会計処理を行えばよいかでしょう。

会計処理を間違うと後々修正しなければならなくなるでしょうし、無駄な税金が発生する可能性もあります。そこで、敷金として支払ったお金はどのように会計処理すればよいのか把握しておきましょう。

敷金を支払った時の会計処理の方法

敷金にも色々な形があり、契約が終了すれば全額返還されとも限りません。契約終了の際に償却され、返還されない金額が発生する契約もあるので、支払った金額をひとまとめで会計処理できないと認識しておきましょう。

敷金のうち、契約が終了した時に返還される予定部分の金額は、お金を一旦預けることになるので差入保証金として資産計上します。

しかし償却され返還されない部分があるのなら、こちらは税法上の繰延資産となるため長期前払費用として資産に計上しましょう。

この場合の仕訳処理は、

・支払った敷金のうち返還分の仕訳
借方:差入保証金/貸方:現金(または預金)

・支払った敷金のうち返還されない分の仕訳
借方:長期前払費用/貸方:現金(または預金)

となります。

長期前払費用にいつ計上すればよい?

契約当初から償却される部分が決まっているのなら、敷金を支払った時に長期前払費用として計上します。

しかし賃貸借期間が経過することで、手元に戻ってくる敷金の金額が変わってくる契約になっているのなら、返還されない金額が確定した時に長期前払費用で計上するようにしてください。

なお、長期前払費用として計上した部分のうち、返還しない部分は月割償却で費用へ計上します。償却期間は原則5年となりますが、賃貸借期間が5年未満の場合でさらに契約を更新するときに更新料が発生する契約になっているのなら、賃貸借期間を償却期間として計算してください。

預けていた敷金が戻ってきた時の仕訳処理は?

借りていた賃貸物件の契約が終了し、敷金が返還された時には戻された金額分の敷金を減額する仕訳処理が必要です。

資産として計上されていた敷金と、実際に戻ってきた敷金の金額が同じなら収益・費用どちらも発生しないこととなります。

もし敷金から原状回復分を差し引かれた場合には、その差し引かれた金額を修繕費として経費計上できます。

・先に資産計上していた敷金の金額と返還分の金額が同じ場合
借方:現金(または預金)/貸方:差入保証金

・預けていた敷金から原状回復分が差し引かれ残りが返還された場合
借方:現金(または預金)    /貸方:差入保証金
   修繕費(差し引かれた金額)